玄関のリフォームや新築の打ち合わせで「風除室をつけようか」「玄関を二重扉にしようか」と考えたとき、断熱や見た目だけでなく「防犯的にも意味があるのか」が気になる方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、玄関を二重扉にすることは、侵入をためらわせる要素のひとつになり得ます。ただし、二重扉さえあれば安心というものではなく、鍵の種類や他の対策との組み合わせによって効果の出方が変わってきます。
この記事では、玄関の二重扉や風除室が防犯にどう関わるのか、ワンドア・ツーロックとの違い、そして賃貸でも取り入れやすい後付けの対策まで、順を追って紹介します。
- 玄関の二重扉・風除室が防犯面で果たす役割
- 「ワンドア・ツーロック」との違いと関係性
- 二重扉だけに頼らないための注意点
- 賃貸でも取り入れやすい後付けの防犯対策
玄関を二重扉にすると防犯性は上がるのか

二重扉・風除室が侵入をためらわせる理由
玄関の外側にもう一枚扉やドアがある風除室タイプの二重扉は、玄関ドアと合わせて施錠ポイントが増える構造になります。侵入者にとっては突破しなければならない扉が単純に増えるため、それだけ時間と手間がかかる家だと感じさせやすくなります。侵入者は物音や人目を気にしながら短時間で作業を終えたいと考える傾向があるとされ、手間がかかりそうな家を避ける材料のひとつになり得ます。
また、風除室があることで玄関ドアの鍵穴や施錠状態が外から見えにくくなる場合もあり、下見や作業をしにくくする効果も期待できます。
「ワンドア・ツーロック」との違い
防犯対策としてよく紹介される「ワンドア・ツーロック」は、1枚の玄関ドアに鍵を2つ以上取り付ける方法で、二重扉(扉そのものを2枚にする方法)とは仕組みが異なります。どちらも「侵入に時間がかかる家にする」という考え方は共通しており、組み合わせて使うことでより効果を高めやすくなります。
リフォームや建て替えで扉自体を二重にできない場合でも、既存の玄関ドアに補助錠を追加してワンドア・ツーロックにするだけでも、施錠ポイントを増やす対策として取り入れやすい方法です。
二重扉にしても万能ではない注意点
二重扉や風除室を設置しても、内側の玄関ドアの鍵が古いタイプだったり、施錠を忘れてしまったりすれば、防犯効果は十分に発揮されません。「二重扉があるから安心」と思い込まず、両方の扉をきちんと施錠する習慣とセットで考えることが大切です。
また、窓からの侵入経路が別にある場合、玄関だけを強化しても家全体の防犯性が上がるとは限りません。玄関と合わせて窓の対策も見直すことが望ましいとされています。
CPマークなど防犯性能の目安
玄関ドアや窓の防犯性能を見るときの目安として「CPマーク」があります。これは警察庁・国土交通省・経済産業省などによる官民合同会議が定めた基準に基づき、こじ開けなどの外力に一定時間耐えられる建物部品に付けられる認定マークです。この基準では「打撃や工具による侵入行為に5分間耐えられること」がひとつの目安とされており、侵入に時間がかかるほど犯行を思いとどまるケースが多いとされています。
(参考: 警察庁「住まいる防犯110番」)
玄関の防犯性を二重扉であげるための具体的な対策

後付けできる二重扉・風除室の選び方
新築時だけでなく、既存の玄関にも後付けできる風除室・玄関フードの製品があります。選ぶときは、外側の扉自体に鍵が付いているタイプを選ぶことで、玄関ドアと合わせて二重ロックの状態を作りやすくなります。鍵の付いていない簡易的な風除室は、断熱・防風の効果はあっても防犯面の上乗せは限定的になる点に注意しましょう。
設置には費用や工事が必要になるため、賃貸か持ち家か、玄関周りのスペースがあるかによって現実的な選択肢は変わってきます。
補助錠・ガードプレートとの組み合わせ
二重扉が難しい場合でも、既存の玄関ドアに補助錠を追加するだけで施錠ポイントを増やせます。工事不要の後付けタイプの補助錠であれば、賃貸住宅でも比較的取り入れやすい対策のひとつです。ドアと枠のすき間をふさぐガードプレートを併用すると、バールなどの工具でこじ開けにくくする効果も期待できます。
Amazonなどで購入できる商品もあるので、玄関ドアの形状に合うか確認したうえで検討してみてください。最新価格や在庫状況はリンク先でご確認ください。
【ここにもしものリンク:サムターン回し防止カバー】
賃貸住宅で二重扉が難しい場合の代替策
賃貸住宅では、玄関の構造を変える二重扉の設置は難しいことがほとんどです。その場合は、工事不要の補助錠やサムターン回し防止カバーなど、原状回復しやすいアイテムを組み合わせることで、施錠ポイントを増やす方向で対策を考えるのが現実的です。
設置前には、管理会社や大家に取り付け可否を確認しておくとトラブルを避けやすくなります。
二重扉を過信せず併用したい防犯習慣
どれだけ設備を整えても、鍵のかけ忘れや在宅中の無施錠が続けば効果は薄れてしまいます。外出時だけでなく在宅時や就寝中も玄関・窓を施錠する習慣をセットで持つことが、二重扉の効果を活かすポイントになります。
センサーライトや防犯カメラなど、他の防犯対策と組み合わせることで、玄関まわり全体の防犯性を底上げしやすくなります。
ホームセキュリティの導入も検討したい方は、こちらの比較記事も参考にしてください。

よくある質問
二重扉があれば補助錠は不要ですか?
二重扉があっても、内側の玄関ドアの鍵が1つだけでは施錠ポイントとしては心もとない場合があります。二重扉と補助錠を組み合わせることで、より侵入に時間がかかる状態を作りやすくなります。
賃貸マンションでも風除室のような対策はできますか?
共用廊下側に玄関がある賃貸マンションでは、風除室そのものの設置は難しいことが多いです。その代わりに、工事不要の補助錠やドアスコープカバーなど、原状回復できるアイテムで施錠ポイントを増やす方法が現実的です。設置前には管理会社への確認をおすすめします。
玄関まわりで不審な様子に気づいたときの相談先は?
今まさに誰かが玄関のドアや窓に触れている、敷地内に侵入しようとしているなど、緊急性が高い場合は110番に通報してください。一方、不審な人物を見かけたが緊急性は低い、記録として相談しておきたいといった場合は、警察相談専用電話「#9110」や最寄りの警察署への相談が案内されています。
二重扉のリフォーム費用はどれくらいかかりますか?
製品の種類や施工方法、玄関のサイズによって費用は大きく変わります。防犯性能や断熱性能もグレードによって差があるため、複数の施工業者から見積もりを取り、内容を比較したうえで検討することをおすすめします。
まとめ
玄関を二重扉にすることは、施錠ポイントを増やし、侵入に時間や手間をかけさせる対策のひとつとして有効なアプローチです。ただし、二重扉だけで安心せず、鍵の施錠を徹底することや、補助錠・センサーライトなど他の対策と組み合わせることが大切です。
賃貸で二重扉の設置が難しい場合でも、工事不要の補助錠など後付けできるアイテムから、無理のない範囲で防犯対策を始めてみてはいかがでしょうか。

