「帰宅したら玄関の鍵が開いていた」「部屋の中がなんとなくいつもと違う気がする」——そんな違和感を覚えたことはありませんか。空き巣に入られたかもしれないと感じる瞬間は、誰にでも起こりうるものです。
警察庁の統計によると、令和6年(2024年)の侵入窃盗の認知件数は43,036件で、うち住宅対象侵入窃盗は16,962件にのぼります。留守中を狙う空き巣は住宅対象侵入窃盗の代表的な手口であり、被害に遭っていてもすぐには気づけないケースも少なくありません。
この記事では、空き巣に入られたかもしれないと感じたときに確認すべきサインと、万が一被害に遭っていた場合の正しい対処手順を解説します。落ち着いて行動するための知識を、ぜひ最後まで確認してください。
- 空き巣に入られたかもしれないときに確認すべき4つのサイン
- 帰宅時に避けるべき行動
- 警察への通報から被害届提出までの流れ
- 保険やカード会社への連絡手順
- 再発リスクを下げるための防犯対策
空き巣に入られたかもしれないと感じたら確認すべき4つのサイン

帰宅時に感じる「いつもと違う」違和感を見逃さない
玄関ドアの鍵が開いている、ドアの隙間がいつもと違うなど、帰宅直後の「何かおかしい」という直感は重要なサインです。空き巣犯は短時間で犯行を済ませるため、ドアや窓を完全に元通りにできないことがあります。
ポストに郵便物が散乱している、靴の位置が変わっているなど、些細な変化にも注意してください。特に鍵をかけたはずなのに開いている場合は、空き巣被害の可能性を疑うべきです。
室内の物や家具の配置が変わっていないか確認する
引き出しが少し開いている、クローゼットの中が乱れているなど、室内の配置の変化は空き巣が物色した痕跡の可能性があります。犯人は現金や貴金属を探して、タンスやクローゼット、引き出しの中を物色するケースが多いとされています。
普段あまり使わないアクセサリーや予備の通帳など、すぐには気づきにくい物が盗まれていることもあります。帰宅後に違和感を覚えたら、貴重品の有無を落ち着いて確認しましょう。
鍵や窓、ドアに残る侵入の痕跡をチェックする
窓ガラスに小さなヒビが入っている、サッシに不自然な傷がある場合は、侵入の痕跡かもしれません。警察庁「住まいる防犯110番」によると、住宅対象侵入窃盗における侵入手口のうち「ガラス破り」は約30%を占めています(令和6年)。
ドア枠に不自然な傷がないか、鍵穴の周辺に見慣れない跡がないかも確認してください。ただし、痕跡を見つけた場合は触れずにそのまま保存し、警察に報告することが大切です。
近隣で不審な人物や出来事がなかったか振り返る
最近インターホンが鳴って出たら誰もいなかった、見慣れない人が家の周りにいたなどの出来事がなかったか振り返ってみましょう。これらは空き巣犯が留守の時間帯を確認するための行動である可能性があります。
ポストや表札に見覚えのないシールやマークがつけられていた場合も要注意です。近隣の方にも最近の不審な出来事について聞いてみると、被害の全体像が見えてくることがあります。

空き巣に入られたかもしれないときにやるべき対処手順と再発防止策

まず家に入らず安全な場所から110番に通報する
帰宅時にドアが開いている、室内が荒らされている、人の気配がするなど侵入被害の可能性がある場合は、家の中に入らず安全な場所から110番に通報してください。犯人がまだ室内に潜んでいる可能性があり、鉢合わせると強盗に発展する危険があります。
通報時は「いつ」「どこで」「何があったか」を簡潔に伝えます。一人暮らしの方は、家族や信頼できる知人にも連絡しておくと安心です。緊急性は低いものの不安が残る場合は、最寄りの警察署や#9110(警察相談専用電話)に相談する方法もあります。
警察の現場検証と盗難届の流れを把握しておく
警察が到着するまでは現場に触れず、指紋や足跡などの証拠を保全することが重要です。警察に連絡すると、被害状況の確認や事情聴取、必要に応じた現場確認が行われます。盗まれた物、侵入された可能性がある場所、発見した時間などを整理して伝えましょう。
被害が確認された場合は、盗難届を提出します。届出時に発行される「受理番号」は、保険会社への連絡時に必要になることがあるため大切に保管してください。盗まれた物のリストをできるだけ詳しく伝えることで、捜査がスムーズに進みます。
(参考: ALSOK「空き巣や泥棒に入られたら?警察への通報の仕方と取るべき行動を解説」)

クレジットカードや保険会社への連絡も忘れずに行う
クレジットカードやキャッシュカードがなくなっている場合は、すぐにカード会社や金融機関に連絡して利用停止の手続きを行いましょう。盗まれていなくても不正利用のリスクがあるため、異変に気づいた時点で念のため連絡しておくと安心です。
火災保険や家財保険に盗難補償が付いている場合は、家財や破損箇所が補償対象になることがあります。ただし、対象範囲や自己負担額は契約内容によって異なるため、保険証券を確認のうえ保険会社に連絡しましょう。連絡時には、盗難届の受理番号と被害品リストを手元に用意しておくとスムーズです。
再発リスクを下げるために取り組みたい防犯対策
一度空き巣に入られた家は再び狙われやすいとされることがあるため、被害後の防犯対策の強化は大切です。まず検討したいのは鍵の交換です。防犯性の高いディンプルキーに交換することで、不正な侵入のリスクを下げられます。
窓には補助錠を取り付け、防犯フィルムを貼ることで侵入までの時間を稼ぐことができます。侵入に5分以上かかると約7割の犯人が諦めるとされており、複数の対策を組み合わせることが効果的です。センサーライトや防犯カメラの設置も有効な抑止力になります。
よくある質問
空き巣に入られたかもしれないけど何も盗まれていない場合はどうすればいい?
何も盗まれていなくても、侵入の痕跡がある場合は警察に通報してください。被害届は出せなくても、「相談」として記録に残してもらえます。パトロールの強化を依頼できることもあるため、小さな異変でも報告しておくことが大切です。
空き巣の被害に気づくのが遅れた場合でも届け出はできる?
気づいた時点で届け出は可能です。ただし、時間が経つと証拠が失われやすくなるため、できるだけ早く警察に連絡しましょう。被害に気づいた日時と、最後に異常がなかったことを確認した日時を伝えると、捜査の参考になります。
賃貸物件で空き巣に入られた場合、鍵交換の費用は誰が負担する?
まず管理会社や大家さんに連絡し、対応を相談しましょう。鍵交換費用や修理費用の負担は、契約内容や被害状況によって異なります。賃貸借契約書を確認のうえ、必要に応じて警察の届出番号や保険会社への確認も行いましょう。
空き巣に入られた後、精神的なショックへの対処法はある?
不安や恐怖を感じるのは自然な反応です。一人で抱え込まず、家族や友人に気持ちを話すことが大切です。不安が長引く場合は、自治体の相談窓口や必要に応じて医療機関への相談も検討してみてください。防犯対策を強化することで「自分で備えている」という安心感につながることもあります。
まとめ
空き巣に入られたかもしれないと感じたら、まず室内には入らず安全な場所から110番に通報することが大切です。焦って確認しようとすると、犯人と鉢合わせる危険や証拠を消してしまうリスクがあります。
帰宅時の違和感や室内の異変に気づいたら、この記事で紹介した確認ポイントを参考にしてください。警察への通報、保険会社やカード会社への連絡、そして再発防止のための防犯対策まで、一つずつ落ち着いて進めていきましょう。日頃から防犯意識を持ち、安心して暮らせる住まいづくりを始めてみてください。
