「窓からの侵入が心配だけど、今の家に防犯格子を後付けできるのだろうか」と悩んでいる方は少なくありません。とくに1階の窓やトイレ・浴室の小窓は、換気のために開けっぱなしにすることが多く、防犯面の不安を感じやすい場所です。
警察庁「住まいる防犯110番」によると、一戸建て住宅への侵入窃盗では「窓」からの侵入が大きな割合を占めており、窓の防犯対策は住まいの安全を守るうえで重要なポイントとされています。面格子(防犯格子)を後付けすることで、侵入に時間がかかる環境を作り、犯行をためらわせる効果が期待できます。
この記事では、窓に後付けできる防犯格子の種類と選び方、費用の目安、賃貸住宅でも設置できる方法までわかりやすく解説します。自宅の窓に合った防犯格子を選ぶための参考にしてみてください。
- 防犯格子の種類(縦面格子・井桁・ヒシクロスなど)と特徴の違い
- 外付けと室内面格子それぞれのメリット・デメリット
- 後付けにかかる費用の目安と業者依頼・DIYの流れ
- 賃貸でもできる穴あけ不要の設置方法
- 防犯格子と組み合わせて窓の防犯性を高める方法
窓の防犯格子を後付けするなら知っておきたい種類と選び方

縦面格子・横面格子・井桁面格子・ヒシクロス面格子の違い
窓に取り付ける面格子にはいくつかの種類があり、それぞれ防犯性能やデザインが異なります。
縦面格子は最もポピュラーなタイプで、縦方向にバーが並ぶシンプルな構造です。コストが抑えやすく取り付けもしやすいため、広く普及しています。ただし、格子の間隔が広いと工具で曲げられるおそれがあるため、間隔の狭い製品を選ぶのがポイントです。
横面格子は水平方向にバーが並ぶタイプで、上下方向の視線を遮りやすい特徴があります。一方で、バーに足をかけてよじ登りやすいという指摘もあるため、2階以上の窓に設置する場合は注意が必要です。
井桁面格子は縦と横のバーが格子状にクロスした構造で、縦面格子や横面格子と比べて強度が高くなっています。ヒシクロス面格子はバーが斜めに交差するタイプで、防犯性能の高さで選ぶなら、ヒシクロス面格子や井桁面格子が有力な選択肢です。価格は縦面格子より高めですが、侵入に対する抵抗力が大きい点が魅力です。
外付け面格子と室内面格子のメリット・デメリット
面格子には、窓の外側に取り付ける「外付け」と、窓の内側に設置する「室内面格子」の2つの設置方法があります。
外付け面格子は、外から見たときに格子が目に入るため、侵入者に「この家は対策している」と感じさせる抑止効果が期待できます。面格子を付けたまま窓を開けて換気できるのもメリットです。ただし、外壁にビスで固定する工事が必要になることが多く、マンションの共用部にあたる外壁には管理組合の許可がないと取り付けられないケースがあります。
賃貸や共用部に手を加えられないマンションでは、室内面格子が現実的な選択肢になります。室内面格子は外壁に穴を開けずに設置でき、退去時に原状回復しやすい点が大きなメリットです。外から格子が見えないため外観を損なわない反面、外からの視覚的な抑止力は弱くなります。
素材で変わる耐久性と防犯性能
面格子の素材は主にアルミ・ステンレス・スチール(鉄)の3種類です。素材によって強度・耐久性・価格が変わるため、設置場所や目的に合わせて選ぶことが大切です。
アルミ製は軽量で錆びにくく、コストも抑えやすい素材です。ただし強度はステンレスほど高くないため、見た目の抑止力を重視する場面に向いています。
防犯性能を重視するならステンレス製が安心感のある選択肢です。強度が高く錆びにくいため、長期間にわたって性能を維持しやすいメリットがあります。価格はアルミ製より高めですが、耐久性を考えるとコストパフォーマンスに優れるケースもあります。
スチール(鉄)製は強度が高い一方、錆びやすいため定期的な塗装やメンテナンスが必要です。設置環境が屋外で雨風にさらされる場合は、防錆処理が施された製品を選ぶとよいでしょう。
トイレ・浴室・1階の窓など設置場所ごとの選び方
面格子を設置する窓は、場所によって求められる機能が変わります。
トイレや浴室の窓は、換気のために開けたままにしがちな場所です。小さな窓でも人が通り抜けられるサイズであれば侵入経路になりえるため、面格子の設置を検討する価値があります。湿気の多い場所に取り付ける場合は、錆びにくいアルミやステンレスの素材を選ぶと長持ちしやすくなります。
1階の窓は地面からのアクセスが容易なため、侵入リスクが高い場所です。防犯性能の高い井桁面格子やヒシクロス面格子を検討するのもひとつの方法です。
寝室や子ども部屋の窓は避難経路になるため、室内側から解除できるタイプを選ぶと安心です。火災や地震の際にすぐ外へ逃げられるよう、取り外しやすい構造の面格子を優先しましょう。
窓の防犯格子を後付けする方法|費用目安と賃貸での注意点

専門業者に依頼する場合の流れと費用の目安
面格子の後付けを業者に依頼する場合、一般的には「問い合わせ→現地調査・採寸→見積もり→施工→完了確認」という流れで進みます。現地調査では窓のサイズや外壁の材質を確認し、最適な製品と取り付け方法を提案してもらえます。
費用は窓のサイズ・格子の種類・素材・取り付け場所によって大きく変わります。縦面格子のアルミ製であれば比較的安価に設置できますが、ヒシクロス面格子のステンレス製になると費用は上がります。複数の業者から相見積もりを取ると、費用感をつかみやすくなります。
リフォーム会社やサッシ専門店のほか、ホームセンターで取り付けサービスを提供しているケースもあります。複数の窓にまとめて設置を依頼すると、1か所あたりの施工費を抑えやすくなることがあります。
DIYで取り付けるときの手順と注意点
ホームセンターやネット通販で購入できるDIY向けの面格子を使えば、自分で取り付けることも可能です。ただし、正確な採寸と適切な工具が必要になるため、手順を確認してから作業に取りかかりましょう。
採寸は幅・高さとも上・中・下の3点を測り、最も短い数値を基準にするのが基本です。窓枠は経年で微妙に歪んでいることがあるため、1か所だけ測ると製品が合わないトラブルにつながります。
外壁にビスで固定するタイプは、壁の材質(木造・モルタル・サイディングなど)に合ったドリルビットやアンカーを使う必要があります。配管や配線の位置も事前に確認しておくと安心です。取り付け後は水平が取れているか確認し、ガタつきがないか点検しましょう。
賃貸住宅でもできる穴あけ不要の設置方法
賃貸住宅では壁や窓枠にビスを打てないケースがほとんどです。そんなときに選択肢になるのが、穴あけ不要の室内面格子です。
突っ張り式の室内面格子は、突っ張り棒の要領で窓枠の内側に固定する方式です。工具が不要で、取り付け・取り外しが簡単にできるため、退去時の原状回復にも対応しやすくなります。
管理会社や大家への事前相談は、後のトラブルを防ぐために欠かせないステップです。穴あけ不要のタイプであっても、設置前にひと声かけておくと安心です。窓のサイズに合った製品を選び、しっかりと固定されているか確認してから使用しましょう。
防犯格子と一緒に取り入れたい窓の防犯対策
面格子だけに頼るのではなく、複数の防犯対策を組み合わせることで窓の防犯性をさらに高めることができます。
面格子に加えて補助錠を取り付ければ、窓の防犯性をさらに高められます。窓用補助錠はサッシのレールに取り付けるだけで二重ロックの状態を作れるため、手軽に導入できる防犯グッズです。Amazonなどで購入でき、最新価格はリンク先でご確認ください。
複数の窓に補助錠を付けたい場合は、まとめ買いできるセット品も便利です。
さらに、防犯フィルムを窓ガラスに貼ることでガラス破りへの備えを強化できます。センサーライトを窓の近くに設置すれば、人の動きを検知して自動で点灯し、不審者を威嚇する効果も見込めます。ひとつの対策だけで完璧を目指すのではなく、複数の方法を組み合わせて窓全体の守りを固めていきましょう。
(参考: 警察庁「住まいる防犯110番」)
よくある質問
防犯格子は意味がないと聞きましたが、実際はどうですか?
面格子があることで窓からの侵入に時間がかかるようになり、犯行をためらわせる抑止効果が期待できます。警察庁「住まいる防犯110番」でも、侵入に時間がかかる環境づくりが防犯対策として紹介されています。ただし、面格子だけで侵入を防ぎきれるとは限らないため、補助錠や防犯フィルムとの併用がおすすめです。
面格子があると火災のとき逃げられないのでは?
室内側から取り外せるタイプの面格子を選ぶことで、緊急時の避難経路を確保できます。寝室や子ども部屋など、避難に使う可能性がある窓には、ワンタッチで解除できる構造の製品を選ぶと安心です。設置場所ごとに避難動線を確認しておきましょう。
面格子の取り付けは自分でもできますか?
DIY向けの製品であれば自分で取り付けることも可能です。ただし、外壁にビスを打つタイプは壁の材質に合った工具が必要になります。室内設置の突っ張り式であれば工具不要で取り付けられるため、DIYが初めての方でも比較的取り組みやすいでしょう。不安がある場合は、業者に相談することをおすすめします。
マンションの窓に面格子を後付けできますか?
マンションでは窓の外側(サッシや外壁)が共用部にあたるケースが多く、外付け面格子の取り付けには管理組合の許可が必要になることがあります。室内面格子であれば共用部に手を加えずに設置できるため、マンションでも導入しやすい方法です。設置前に管理規約を確認し、管理会社に相談しておくと安心です。
ホームセキュリティの導入も検討したい方は、こちらの比較記事も参考にしてください。

まとめ
窓の防犯格子は後付けが可能で、種類や素材、設置方法を窓の状況に合わせて選ぶことが大切です。縦面格子はコストを抑えやすく、ヒシクロスや井桁面格子は防犯性能に優れています。賃貸住宅でも突っ張り式の室内面格子なら穴あけ不要で設置できます。
面格子に加えて、窓用補助錠や防犯フィルムを組み合わせることで、窓全体の防犯性をさらに高めることができます。まずは自宅の窓の状況を確認し、できるところから対策を始めてみてはいかがでしょうか。


