玄関先や門扉の上に、見覚えのない小さな石が置かれていたことはありませんか。それは、空き巣犯が下見の際に残した「目印」かもしれません。
警察庁の統計によると、2024年の住宅対象の侵入窃盗は16,000件を超えており(警察庁の犯罪統計より)、その多くは事前の下見を経て実行されています。空き巣犯は石やシール、記号などのマーキングを使って住人の生活パターンを把握し、侵入しやすい家を見極めているとされています。
この記事では、空き巣の下見で使われる目印の石の意味や種類、発見時の正しい対処法、そして自分でできる防犯対策までわかりやすく解説します。
- 空き巣が下見で石を置く目的と2つの意味
- 石以外のマーキング(シール・記号・チョーク)の種類と読み方
- 不審な石やマーキングを見つけたときの正しい対処手順
- 今日からできる具体的な防犯対策5選
空き巣が下見で使う目印の石やマーキングの種類と意味

玄関先の「置き石」で住人の在宅状況を確認している
空き巣犯が玄関先に石を置く最大の目的は、住人の出入りを把握することです。たとえばドアの前に小石が置かれていて、数時間後に訪れた犯人が石の位置で在宅・不在を判断するといった手口が報告されています。心当たりのない石を見つけたら、自分の在宅パターンを確認されている可能性があります。
また、門扉の上や郵便受けの隙間など、住人が気づきにくい場所にわざと石を置くことで、防犯意識の高さも同時にチェックしているとされています。石に気づかずに放置していると「この家は警戒心が低い」と判断される可能性があります。
石を使ったマーキングの具体的な手口と事例
2025年には神戸市垂水区の住宅街で、門扉の上に不審な石が置かれる事案がわずか2週間で19件確認されました。このように、置き石によるマーキングは実際に各地で発生している手口です。
石の置き場所にはパターンがあるとされており、ドア周辺や門扉の上など複数のポイントが使われることが報告されています。不自然な場所に石や小物を見つけたら、置かれた場所を問わず下見を疑って対処しましょう。
石以外のマーキング記号の種類と意味
空き巣のマーキングは石だけでなく、シールや記号、チョークなど多くの種類があります。代表的なものとして、「M」は男性、「W」は女性、「S」は一人暮らしを示すとされています。数字は不在時間帯を表すことが多いとされています。
また、「○」は侵入しやすい家、「×」は侵入が難しい家を示すといわれることがあります。ただし、記号の意味は一律に確認されたものではなく、ネット上の一覧をそのまま信じないようにしましょう。これらの記号が表札や郵便受け、インターホン周辺、電気メーターなどに書かれている場合は、下見を受けている可能性を考えた方がよいでしょう。
ペットボトルやゴミもマーキングに使われることがある
石だけでなく、ペットボトルや空き缶、小枝といった一見ゴミに見えるものもマーキングとして使われる場合があります。これらは「たまたま落ちていたゴミ」に見せかけて、住人がどれくらいの頻度で掃除をするか、つまり家の管理状態や防犯意識を確認する目的で置かれるとされています。
玄関先や敷地内に心当たりのないゴミや小物が繰り返し見つかる場合は、偶然ではなくマーキングの可能性を疑いましょう。定期的に玄関周りを点検する習慣が、こうしたサインの早期発見につながります。
空き巣の下見の目印や石を見つけたときの対処法と防犯対策

不審な石やマーキングを見つけたらまず写真を撮る
マーキングを発見したら、すぐに取り除く前に必ず写真を撮影しましょう。石の位置や大きさ、周囲の状況がわかるように複数の角度から撮っておくと、警察への相談時に状況を伝えやすくなります。撮影後は速やかに石やマーキングを取り除いてください。
そのうえで、最寄りの警察署または警察相談ダイヤル「#9110」に連絡することをおすすめします。身の危険を感じる緊急時は迷わず110番に通報してください。犯罪被害が発生していなくても、相談を受けた警察がパトロールを強化してくれるケースが多いとされています。
近隣住民や自治会と情報を共有する
空き巣の下見は一軒だけでなく、周辺の複数の家を同時に調べていることが多いです。不審な石や見慣れないマーキングを見つけたら、近隣の住民にも声をかけて同様の被害がないか確認しましょう。神戸市の事例でも、地域全体で19件の置き石が確認されたように、広い範囲で下見が行われるケースがあります。
自治会やマンションの管理組合を通じて注意喚起を行うことも有効です。地域全体で防犯意識が高まると、空き巣犯にとってはリスクの高いエリアとなり、犯行を諦めさせる抑止力になるとされています。
今日からできる防犯対策5選
空き巣の下見を受けにくい家にするために、以下の5つの対策がおすすめです。
1つ目は、玄関周りをこまめに掃除・点検することです。きれいに管理された家は防犯意識が高いと見なされ、空き巣犯が避ける傾向にあるとされています。2つ目は、センサーライトの設置です。人の動きに反応して点灯するライトは、下見に来た犯人を威嚇する効果が期待できます。
3つ目は、補助錠の取り付けです。窓や玄関ドアに補助錠を追加することで、侵入に時間がかかるようになり、犯行を断念させやすくなります。4つ目は、防犯カメラやダミーカメラの設置です。カメラの存在自体が強い抑止力になります。5つ目は、在宅を演出する工夫です。タイマー付き照明や、テレビの音を利用して留守を悟らせない方法も効果的とされています。
窓と玄関の防犯を強化して侵入を防ぐ
警察庁の統計では、住宅への侵入手段で特に多いのは鍵の閉め忘れ(無締り)で約48%、次いでガラス破りが約30%を占めています。つまり、日常の施錠習慣を徹底するだけでも、被害リスクを大きく下げられる可能性があります。
窓には防犯フィルムを貼る、面格子を後付けする、窓用の振動アラームを設置するといった対策が考えられます。玄関ドアにはピッキングに強いディンプルキーへの交換や、ドアスコープカメラの導入も検討してみてください。複数の対策を組み合わせることで、空き巣犯が「この家は侵入に時間がかかる」と判断し、犯行を諦めさせる効果が高まります。
(参考: 警察庁「侵入窃盗の発生場所別認知件数」)
よくある質問
玄関先に不審な石があったら必ず空き巣の下見ですか?
必ずしも空き巣の下見とは限りません。風で飛んできた石や、近隣の工事で落ちた石である可能性もあります。ただし、同じ場所に繰り返し石が置かれている場合や、門扉の上など明らかに不自然な位置にある場合は、マーキングの可能性を考えて警戒した方がよいでしょう。写真を撮って警察に相談することをおすすめします。
マーキングの石は見つけたらすぐに取り除くべきですか?
はい、写真を撮った後に取り除きましょう。石をそのままにしておくと、空き巣犯に「この家の住人はマーキングに気づいていない」と判断され、さらに詳しい下見をされるリスクがあるとされています。取り除くことで「防犯意識の高い家」であることをアピールできます。
空き巣の下見はどの時間帯に行われることが多いですか?
空き巣の下見は、一般的に平日の午前10時から午後4時頃に行われることが多いとされています。この時間帯は仕事や学校で留守にする家庭が多いためです。ただし、週末や夕方以降に下見が行われるケースも報告されているため、曜日や時間帯を問わず警戒しておくことが大切です。
賃貸アパートやマンションでもマーキングされることはありますか?
賃貸アパートやマンションでもマーキングは行われます。特に表札やポスト、インターホン周辺にシールや記号で情報を残すケースが報告されています。集合住宅では複数の部屋が同時にマーキングされることもあるため、不審な印を見つけたら管理会社や管理組合にも連絡しておきましょう。
まとめ
玄関先の不審な石やマーキングは、空き巣犯が下見で残した目印である可能性があります。置き石には住人の在宅パターンを調べる目的や、防犯意識の高さを確認する目的があるとされており、発見した場合は写真を撮ってから取り除き、警察に相談することが大切です。
日頃から玄関周りの清掃・点検を心がけ、センサーライトや補助錠、防犯カメラなどの対策を組み合わせることで、空き巣犯に「この家は侵入が難しい」と思わせることができます。まずは今日の帰宅時に、玄関先に不自然なものが置かれていないか確認するところから始めてみてください。
