窓の防犯対策を調べていると、「防犯フィルム」がよく候補に挙がります。ガラスに貼るだけで侵入をあきらめさせる効果が期待できる手軽さが魅力ですが、実際に導入を検討すると「本当に効果があるの?」「賃貸だと剥がすときに困らない?」といった不安も出てきます。
防犯フィルムは便利な対策のひとつですが、どんな商品にも得意・不得意があります。メリットだけでなくデメリットや注意点を先に知っておくことで、「貼ったのに効果を感じられない」「ガラスの種類に合わなかった」といった後悔を避けやすくなります。
この記事では、防犯フィルムのデメリットや施工時の注意点を整理したうえで、デメリットを踏まえた選び方・活用の仕方まで解説します。これから防犯フィルムを検討している方は、貼る前の確認リストとして読んでみてください。
- 防犯フィルムが完全に侵入を防ぐものではない理由
- 網入りガラス・ペアガラスに貼るときの注意点
- 賃貸住宅で使う場合に気をつけたいポイント
- デメリットを踏まえたうえでの選び方・貼り方のコツ
- 防犯フィルムと組み合わせたい他の対策
窓を、割られにくくする
防犯ガラス、面格子、フィルムなど方法はいくつかあります。どれが合うかは窓によって変わります。
公式サイトに移動します
防犯フィルムのデメリット・注意点とは

防犯フィルムを検討するときにまず知っておきたいのが、貼ることで得られる効果と、どうしても残ってしまう限界の両方です。ここでは代表的な4つのデメリット・注意点を見ていきます。
完全に侵入を防げるわけではない
防犯フィルムには、防犯性能試験に合格して「防犯建物部品目録」に登録された製品だけが使える「CPマーク」という共通標章があり、ガラス破りなどの試験で5分以上侵入を防げたことが確認された製品が対象とされています(参考:警察庁「防犯性能の高い建物部品(CP部品)」)。
ただし、CP認定を受けた製品であっても、侵入を完全に防げるわけではないとされています。防犯フィルムは「侵入までの時間を延ばして犯行をためらわせる材料になる」対策であり、他の対策と組み合わせて考える必要があります。
網入りガラス・ペアガラスは施工に注意が必要
網入りガラスは内部のワイヤーが熱を吸収しやすく、もともと通常のガラスより熱割れ(ガラス面の温度差によるひび割れ)が起きやすい性質があるとされています。フィルムを貼ることで日射の吸収量が変わる場合もあるため、施工業者による事前の熱割れ判定が必要になることがあります。
ペアガラス(複層ガラス)についても、ガラスの構造や断熱性能によって対応できるフィルムが異なる場合があります。自分の窓がどのタイプのガラスか分からない場合は、購入前に製品の対応表を確認するか、施工業者に相談するのが安心です。
賃貸住宅では原状回復・剥がし跡に注意
賃貸住宅で防犯フィルムを使う場合、退去時に糊残りやガラスの傷が原状回復の対象になるかどうかは、契約内容や管理会社・大家の判断によって異なります。通常の使用による劣化までは借主が直す義務はないとされていますが、貼り方や剥がし方によっては傷がつく可能性もあります。
トラブルを避けるには、貼る前に管理会社へ一声かけておくこと、そして入居時・退去時の窓の状態を写真で記録しておくことが有効です。「剥がせる」と表示された製品でも、剥がし跡が残らないと断定はできないため、賃貸向けと明記された製品を選ぶ場合も過信しないようにしましょう。
費用や施工の手間がかかる
防犯フィルムは窓の大きさや枚数に応じて費用がかかり、自分で貼る場合も気泡を抜きながら位置を合わせる手間がかかる作業です。鍵の周辺だけに小さく貼ると、貼られていない部分を割られてしまうおそれがあるため、窓ガラス全体を目安にするのが基本とされています。
仕上がりにこだわりたい場合や、網入り・ペアガラスなど施工条件を確認したい場合は、専門業者への依頼が必要になることもあります。その分の費用も含めて検討しておくと、導入後のギャップが少なくなります。
窓を、割られにくくする
防犯ガラス、面格子、フィルムなど方法はいくつかあります。どれが合うかは窓によって変わります。
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デメリットを踏まえた防犯フィルムの選び方・活用法

ここまでのデメリットを踏まえると、「防犯フィルムをやめる」のではなく「デメリットを理解したうえで、自分の住まいに合う形で取り入れる」のが現実的な選択です。選び方と活用のポイントを整理します。
CPマークの有無で選ぶ
防犯性能を重視するなら、CPマークが付いているか、防犯建物部品目録に登録された製品かを確認するのが基本です。同じ「防犯フィルム」という名前でも、地震対策用の飛散防止フィルムとは目的が異なるため、パッケージの表示を見て選ぶようにしましょう。
下記は、CPマークの考え方に沿った防犯フィルムの例です。透明タイプと、賃貸でも使いやすいことをうたったタイプがあります。最新の価格や仕様はリンク先で確認してください。

防犯フィルム CPマーク CP認定 透明 窓ガラス 防犯 シート 剥がせる 賃貸 ステッカー付 SEC-1260 590×420mm 2枚入
貼る範囲はガラス全体を目安にする
費用を抑えたい気持ちから鍵の周りだけに小さく貼りたくなりますが、貼られていない部分から割られてしまうと効果が薄れてしまうため、窓ガラス全体に貼るのが基本とされています。貼る前にガラスの汚れを落としておくと、仕上がりや密着度も安定しやすくなります。
他の防犯対策と組み合わせる
防犯フィルムは「侵入までの時間を延ばす」対策であり、補助錠や窓用センサー、防犯カメラなどと組み合わせることで、ひとつの対策に頼らない住まいづくりにつながります。不審な物音や、ガラスに触れている人影など身の危険を感じる状況では110番、記録として残したい・相談したい程度であれば警察相談専用電話「#9110」や最寄りの警察署に連絡する、という使い分けを知っておくと落ち着いて行動しやすくなります。
賃貸では事前に管理会社へ確認する
賃貸住宅で防犯フィルムを使いたい場合は、貼る前に管理会社や大家に一声かけておくと、退去時のトラブルを避けやすくなります。契約内容や被害状況によって原状回復の範囲は異なるため、「必ず問題ない」と決めつけず、気になる点は早めに確認しておくのが安心です。
よくある質問
防犯フィルムは自分で貼れますか?
市販の防犯フィルムには、自分で貼れるタイプも販売されています。気泡が入りやすい、位置がずれやすいなど施工にはコツが必要なため、仕上がりや網入り・ペアガラスへの対応を重視する場合は専門業者への依頼も選択肢になります。
防犯フィルムだけで空き巣を防げますか?
防犯フィルムは侵入までの時間を延ばして犯行をためらわせる材料になる対策ですが、それだけで侵入を防げると保証するものではありません。補助錠やセンサー、防犯カメラなど他の対策と組み合わせることが勧められています。
網入りガラスにも防犯フィルムは貼れますか?
網入りガラスは熱割れが起きやすい性質があるため、フィルムを貼る前に施工業者による熱割れ判定が必要になることがあります。自分の窓のガラスの種類が分からない場合は、購入前に製品の対応表を確認するか、業者に相談することをおすすめします。
防犯フィルムの効果はどれくらい続きますか?
効果の持続期間は製品や使用環境(直射日光の当たり方、気温差など)によって異なります。劣化が気になる場合は、製品に記載された目安や取扱説明書を確認し、必要に応じて張り替えを検討しましょう。
ホームセキュリティの導入も検討したい方は、こちらの比較記事も参考にしてください。

窓を、割られにくくする
防犯ガラス、面格子、フィルムなど方法はいくつかあります。どれが合うかは窓によって変わります。
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まとめ
防犯フィルムには、完全に侵入を防げるわけではないこと、網入り・ペアガラスへの施工に注意が必要なこと、賃貸では原状回復への配慮が必要なこと、費用や施工の手間がかかることといったデメリットがあります。ただし、これらは「導入しない理由」ではなく「貼る前に確認しておきたいポイント」です。
CPマークの有無を確認し、窓ガラス全体を目安に貼り、他の防犯対策と組み合わせることで、デメリットを理解したうえで無理のない形で防犯フィルムを取り入れることができます。自分の住まいの窓の種類や契約内容に合わせて、できることから一つずつ進めていきましょう。
(参考: 警察庁「防犯性能の高い建物部品(CP部品)」)

