「置き配は便利だけど、盗まれたりしないのかな」「置き配の盗難の確率ってどのくらいあるんだろう」——再配達を減らせて受け取りもラクな置き配ですが、玄関先に荷物を置いておくことへの不安を感じる方は少なくありません。
結論からお伝えすると、置き配の盗難が起こる確率を正確に示した公的な統計は、現時点では公表されていません。ただし、宅配の利用状況や民間の調査からおおよその傾向は見えてきますし、盗まれにくくする工夫もいくつもあります。
この記事では、置き配の盗難の確率について公的データ・民間調査の両面から整理したうえで、今日からできる盗難対策と、万が一盗まれたときの連絡・相談の手順までまとめました。落ち着いて判断できるように、順番に見ていきましょう。
- 置き配の盗難の確率を示す公的データはあるのか
- 民間調査の数字をどう読めばよいか
- 盗まれにくくするための具体的な工夫
- 盗難に気づいたときの連絡先・相談先(110番と#9110の使い分け)
置き配の盗難が起こる確率は実際どのくらい?

置き配の盗難の確率を示す公的な統計は今のところない
置き配の盗難の発生確率を公式に示した国の統計は、現時点では公表されていません。
警察の犯罪統計では「窃盗」という大きな区分はありますが、その中に「置き配の盗難」という専用の項目が設けられているわけではありません。そのため、「置き配で盗まれる確率は何パーセント」といった正確な数字を、公的なデータとして示すことは難しいのが実情です。
ネット上には具体的な確率を断言する情報も見かけますが、算出のもとになったデータがはっきりしないものも多いため、数字だけを鵜呑みにせず「目安のひとつ」として受け止めるのが安全です。
民間調査が示す数字とその読み方
民間の調査では「トラブルは極めて低い割合」とされるものもありますが、算出の前提を確認することが大切です。
たとえば、置き配関連サービスを手がける事業者の調査では、一定期間における置き配のトラブル遭遇は「10万件に1件未満」とされた例があります。ただし、これは特定サービスの保険適用件数などをもとにした数字であり、すべての置き配にそのまま当てはまる確率ではありません。
一方で、利用者へのアンケートでは「盗難・紛失が不安」と答える人が一定数いるという結果も出ています。実際の被害件数は多くないとされる一方で、不安を感じる人は少なくない、というのが現状の傾向だと考えておくとよいでしょう。
宅配個数の増加と「置き配の標準化」の動き
宅配便の取扱個数は年々増えており、置き配の利用も広がっています。
国土交通省の調査によると、宅配便の再配達率は2025年4月時点で約8.4%と、数年前と比べて緩やかに低下しています。その背景には、人手不足対策として再配達を減らす取り組みがあり、国は置き配を宅配便の標準的なサービスとして位置づける検討も進めているとされています。
置き配の利用が広がるほど、玄関先に荷物が置かれる機会も増えます。発生する「割合」が低くても、利用の絶対数が増えれば、身近で起こる可能性はゼロではないと考えて備えておくのが現実的です。
(参考: 国土交通省「宅配便の再配達率サンプル調査について」)
「確率が低いから大丈夫」と言い切れない理由
全体の発生割合が低くても、住環境によって狙われやすさは変わります。
たとえば、通りから玄関先が丸見えの家、人通りが多くて誰が出入りしても目立たない集合住宅、日中ほとんど留守になりがちな世帯などは、置き配された荷物が人目に触れる時間が長くなる傾向があります。
確率の数字は「平均」にすぎません。自分の家がどんな環境にあるかを一度見直し、必要に応じて置き場所や受け取り方を工夫しておくことが、結果的にいちばんの安心につながります。
置き配の盗難を防ぐ対策と盗まれたときの対処法

盗まれにくい置き場所と受け取りの工夫
置き配指定の場所は、通りから見えにくく、手を伸ばしにくい位置を選ぶのが基本です。
道路に面した玄関先よりも、門扉の内側やメーターボックスの中など、外から目につきにくい場所を配達指定にしておくと、持ち去られにくくなります。配達アプリやEC側で「置き配場所」を細かく指定できる場合は、活用してみてください。
玄関先に固定して使える置き配バッグや、施錠できる簡易タイプの宅配ボックスを用意しておくと、荷物をそのまま外に置くよりも持ち去られにくくなります。賃貸でも工事不要で置けるタイプがあるため、住まいに合わせて選ぶとよいでしょう。
価格や容量は製品によって幅があり、対応できる荷物の大きさも異なります。最新の価格やサイズはリンク先で確認し、自宅のドア周りに合うものを選んでください。

「見られている」と感じさせる抑止の工夫
玄関周りに防犯カメラやセンサーライトを設置すると、持ち去りをためらわせる材料になります。
録画できるタイプの防犯カメラを玄関先に向けて設置しておけば、置き配された荷物の様子を記録でき、万が一のときの手がかりにもなります。スマートフォンに通知が届くタイプであれば、外出先からでも様子を確認できます。
カメラは録画方式やクラウド保存の有無で月々の費用も変わります。選び方のポイントは、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。

盗難に気づいたときにまずやること
荷物が見当たらないときは、まず配送会社と購入したショップに連絡しましょう。
「配達完了」になっているのに荷物がない場合、誤配や別の場所への置き配のこともあります。配送状況を確認したうえで、配送会社・販売店に状況を伝え、どのような対応ができるかを相談します。
盗難の補償については、配送会社や通販サイトのサービス内容・契約条件によって異なります。補償される場合もあれば、対象外となる場合もあるため、「必ず補償される」と決めつけず、利用したサービスの規定を確認することが大切です。補償の申請時に、警察の受理番号の提示を求められることもあります。
警察への相談(110番と#9110の使い分け)
緊急かどうかで、連絡先を使い分けるのがポイントです。
いままさに荷物が持ち去られている、不審な人物がその場にいる、身の危険を感じるなど、緊急性が高い場合はすぐに110番へ。
すでに盗まれたあとで被害を届け出たい、不安が残るので記録を残したいといった緊急性の低い相談は、#9110(警察相談専用電話)や最寄りの警察署・交番へ。
被害届を出しても意味がないということはありません。映像などの手がかりが少ないと犯人の特定に時間がかかることはありますが、記録を残すことは補償の手続きや再発防止につながります。被害に気づいたら、ためらわずに相談してみてください。
よくある質問
一般的には、配達が完了した時点で配送契約は終了するため、その後の盗難は利用者側の負担になりやすいとされています。ただし、通販サイトや配送サービスによっては補償制度を設けている場合もあります。責任や補償の範囲は契約内容・サービスによって異なるため、利用しているサービスの規定を確認してください。
盗難は窃盗にあたる可能性があるため、被害届を出して相談することができます。防犯カメラの映像などの手がかりが少ないと、犯人の特定に時間がかかることはありますが、被害を記録すること自体に意味があります。緊急時は110番、そうでなければ#9110や最寄りの警察署へ相談しましょう。
全体としての発生割合は高くないとされますが、住環境によって狙われやすさは変わります。玄関先が外から見えやすい、留守がちといった条件がある場合は、置き場所の工夫や宅配ボックス、カメラなどの対策を取り入れておくと安心です。
宅配ボックスは荷物を外から見えにくくし、持ち去りをためらわせる効果が期待できますが、どんな状況でも盗難を完全に防げるわけではありません。施錠できるタイプを選ぶ、見えにくい場所に置くなど、複数の工夫を組み合わせることでリスクを下げやすくなります。
まとめ
置き配の盗難の確率を正確に示した公的な統計は、現時点では公表されていません。民間調査では発生割合は低いとされる一方で、宅配個数の増加や置き配の広がりにともない、身近で起こる可能性はゼロではないと考えて備えておくのが現実的です。
大切なのは、確率の数字に一喜一憂することではなく、自分の住環境に合わせてできる工夫を取り入れておくことです。見えにくい置き場所の指定、宅配ボックスや置き配バッグの活用、玄関カメラの設置などを組み合わせれば、安心して置き配を使いやすくなります。万が一のときは、配送会社・ショップへの連絡と、緊急度に応じた警察への相談で、落ち着いて対応していきましょう。
